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夏姫ちゃんは足を止めて、空を見上げた。
割と大きめの雪が夏姫ちゃんのおでこや頬に落ちてサッと溶けていく。
「こうして、上から降ってくる雪を見てると、落ちてきてるんじゃなくて、雪の方に空の方に吸い寄せられてる気がしてくるんだ」
「うん。何と無くわかる気がするよ」
「落ちてきたのか、吸い寄せられてるのか、私と安藤さんの場合どっちなんだろうね」
「それはよくわからないけど、両方引きあったんだろうから、例えが可笑しいよ」
「そっか」
夏姫ちゃんはクスクス笑った。
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