チューイング③

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ふと、照美さんの方を見ると肩の動きが少し不規則だった。 「あれ? 照美さん、起きてます?」 「ばれたか。まあ今起きたんだよ」 照美さんは突っ伏したまま、そう言った。 「夏姫ちゃん呼びましょうか?」 「呼ばなくていい。安藤さん、夏姫の父親の事、なんだけど……」 「はい」 「私も織江からは今までなに一つ聞かされてない。私のところに来てから、もう25年にもなるけどね」 「はい」 .
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