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★★★★
「うわー。もうお腹パンパン。眠くなって来ちゃった。本当美味しかった。ありがと」
お酒が入ってほんのり顔が赤い千秋が満足そうにため息をついた。
「いー、食べっぷりで気持ちよかったよ」
「それ、いつも言う!」
繋いだ手とは反対の手を上げてタクシーを止めようとしたら、千秋があっ!と悲鳴をあげた。
「悪いんだけど、私、今日はやまぶき邸に帰るよ」
「えー!! マジで!?」
千秋の住んでるシェアハウス、やまぶき邸には、暗黙の了解がある。
と言うか、千秋だけのルールなのかもしれないけど、
あの邸に夜男は連れ込まない。
らしい。
あの邸の千秋の部屋に何度か入った事はあるものの、全部昼間だ。
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