イフ ウィンター カムズ①

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「貴和子さん、この方が先日、やまぶき邸の水回りを直して下さったの」 「え!? 咲也が?」 貴和子さんが、驚いて力一杯目を見開いて、咲也を見ると、咲也はため息をついた。 「割のいいバイトなんです。あの時はすいませんでした。……。えと、名前は?」 「光岡冬子です」 「今日の舞台どうでしたか?」 「とても面白かったです。石橋さんの、泣いてるシーン。もらい泣きしそうでした。ビリビリした電流が目に見えそうなくらいの気迫で、お芝居ってすごいですね」 私がそういうと、咲也ははにかんだ。その笑顔に、少しドキリとした。 貴和子さんがそんな私たちの様子を見て、首を傾げてからポンと手を打った。 .
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