26人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんな家に、どんな人が住んでるんだろ……」
そっと門扉に寄り添い、コッソリと中を窺って見た。そしたら一階の窓辺から、外を眺めているような小さい影を見つけることができた。
その影の正体が知りたくて、ドキドキしながらもう一歩だけ近づいてみる。するとレースのカーテンから、少しだけ見え隠れしたプラチナブロンドが、目に留まった。
気だるそうな表情をしながら両手を枕にし、ぼんやり空を見上げている姿は、漂う色香が半端がなくて目が離せない。
「ひゃあ!」
脱兎のごとく、バタバタと逃げ去った俺。少し離れた場所で、息を整える。
股間が……じゃなかった、胸が熱くなった。
妙に高鳴る胸を抱えたのがきっかけで、明日もまた来てみようと思わされた春のある日。
はたして俺の恋は、見事に成就するのでしょうか。
最初のコメントを投稿しよう!