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えっ・・・?
そこって・・・。
「どうして・・・、そこ・・・?」
私がそう尋ねると、電話の向こうの勝は声を小さくしてこう答えた。
―――「せっかくだから、高校時代によく一緒に行った場所で会いたい・・・。」
切なげな声でそう告げる彼の向こうで、「いらっしゃいませ!」という声が聞こえる。
遅い時間にも関わらず、“山百合”にはまた新たな客がやってきたようだ。
―――「悪い・・・。
そろそろ仕事に戻んなきゃ。
じゃ、・・・また、後でな・・・。」
勝はほぼ一方的に電話を切ってしまった。
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