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「どうしてまだ取ってあったんだろう・・・。」
そう呟き、私は飾り棚の上で埃にまみれていた2つのカップを手に取った。
このマグカップは勝の17歳の誕生日に沙耶香たちが贈ったもの。
そしてこの思い出のペアカップは、勝と別れてしまった今も私の部屋に置いたままだった。
「都那ちゃん・・・!!」
心配した真乃ちゃんが私の隣に立つ。
そして、切なげにペアカップを見つめる私にこう助言を与えてくれた。
「物に罪はないって言うけど、彼の事を思い出しちゃうならもう処分した方がいいよ!
ただでさえNi-naで優さんと顔を合わせる度に、さっきの彼の事を思い出しちゃうんだから・・・。」
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