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「真乃ちゃん、斗真、本当にごめん・・・。
この事は、絶対にアヤには言わないで・・・!!」
もう涙は出ない。
勝と再会し、思い出のマグカップも処分した。
これできっと、私の抱える切ない柵はなくなったはずだ・・・。
「でもさ・・・。」
卒業アルバムを見ていた斗真が私の方に視線を向ける。
そして意を決したように神妙な面持ちを浮かべ、切なさを顕わにしている私にこう尋ねたのだった。
「優君とはこれからも顔を合わせなきゃならないだろ?
それなのに、そんなすっきりしない顔のままでいいのか・・・?」
斗真の問いにゆっくりと頷く。
だけど、本心は・・・。
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