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改札へと歩きながら、途中エスカレーター横の鏡で自分の姿をふと目の端にいれる。
へへっ、新しい制服。
特別可愛いってわけじゃないけど、やっぱり新しい制服はテンションがあがる。
これからベストなスカートの長さと自分なりの着こなしを研究しなくっちゃ。
ふふ。
まぁ校則違反にならない程度に、ね。
まだ制服に着られてる感じのあるその姿を横目に流しながら、改札をでた。
「ねーねー、君今帰り?」
ーーっと。
なに?
突然自分の足元の視界、右端に自転車の前輪とコンバースのスニーカーが飛び込んでくる。
男の人の足。
これは、もしや……
ナンパ!?
てか、地元の駅で??
うわーっ、女子高生って、本当にナンパされるんだー。
…って、それよりも。
慣れなすぎて顔があげられないよ~!
どうすればいいの?
とりあえず、無視?
なけなしの知識を総動員して、視線を自分の足元に向けたまま、ずいずいと突き進む。
「ねーねー、君ってば。」
う…、しつこい。
声をかけて来た彼は、チチチチ…とチェーンの音を鳴らしながら、自転車を押してピッタリ私の真横についてくる。
ある程度無視すれば諦めてどっかいくと思うんだけどな…
「ねー、おねーさん?」
「……。」
「おーい、無視?」
「……。」
「ゆーずーちゃんってば。」
「なっ……!」
突然自分の名前を呼ばれ、思わず顔を上げた。
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