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「暗子ちゃん、ここで一つ提案があるんだけど」
「何かこの子の親が見つかる算段でも思いつきました?」
僕が考え出した平和的解決策それは、
「いいや。この際、この子を暗子ちゃんと僕の子供にしようかなと言う提案だよ。つまり養子として貰うという事だね」
一瞬の静けさと共に暗子ちゃんの溜息が漏れた。
「変態さんは何を言っているんですか? 馬鹿ですか? 馬鹿なのですね。私は甲斐性なしと変態は嫌いですよ」
「あっ、そっか。暗子ちゃんは子作り大好きなエッチな女の子だったね。大丈夫だよ、ちゃんとする事するから」
その一言で急に静かになった暗子ちゃん。ふと、暗子ちゃんの方を見やると、悔しそうに拳を上に上げていた。
僕との間に姫ちゃんの挟んでいる為、思うように行動の出来ない暗子ちゃん。これはつまり暗子ちゃんの行動に縛りをかける事に成功したという事かな。かといって、セクハラし放題という訳ではない。
「エッチ?」
こうやって小さな女の子が興味本位で性について聞いてくるから恐ろしいものである。僕好みの妹に姫ちゃんを育て上げるならば今ここで性について詳しく語ってやっても良いのだが、暗子山はもう噴火寸前だ。今ここで何か口走ろうものなら僕はあの世行きの列車に乗らざるを得なくなるだろう。
「……エッチって言うのはね……いや、やっぱり何でもないや」
今まさにこの場で姫ちゃんに保健体育をご教授しようと決意したのだが、物を言わせない暗子ちゃんの睨みが僕を萎縮させる。
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