第七章 本当に貴女は何なの…!? <後半>

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再度黒猫の不思議な力で移動した一同。 其処は森の中に隠れる様に建物が建っている集落の入口だった。 柚梨「…此処は…??」 黒猫「此処が夢渡りの民の隠れ里だよぉ♪」 ルカ「…その割には誰か居るようには思えないんですけど…」 アイフリード「確かにそうね…」 目の前に広がる集落はかなり寂れていて、誰かが住める状態とは言えない様子に思えた。 ダキシ「アキ。此処は夢渡りの民の隠れ里って言ったな?」 黒猫「そうだよぉ♪」 ダキシ「それなら此処は大分昔から誰も住んでない事になるな」 柚梨「どう言う事ですか?? …って言うか、夢渡りの民って??」 黒猫に確認を取ったダキシの口から、驚くべき真実を聞くと柚梨は首を傾げて質問した。 ダキシ「ん…俺も文献でしか読んだ事が無いんだけど、夢渡りの民って言うのは他人の夢を渡ったり自由に夢を変えられる力を持った不思議な種族の事だよ。大分昔にその力を欲する海賊や人間狩りにあって滅びたんだ」 黒猫「さっすが、アオゲンビンデ海賊団の副船長♪博識だねぇ♪」 柚梨の質問に、自身の記憶を辿りながら答えるダキシに黒猫は茶化す様に褒め称えた。 ダキシ「阿呆か!! お前の方が詳しいだろ!?」 アイフリード「えっ?? 何で?」 シン「アキは夢渡りの民だから」 ルカ「アキさんが夢渡りの民…??」 黒猫「ん?」 シンの意外な言葉に、アイフリードとルカは驚きの表情で黒猫を見た。 黒猫「うん♪そうだよぉ♪…って言っても、そんな詳しくは知らないよ?」 柚梨「えっ!? 何で?夢渡りの民…何でしょ??」 黒猫「そうだよ♪だけど自分の能力の事は判るけど、村の事とかそう言う事に関しては余り知らないよ?だってアタシ、生まれた時から幽閉されてたからぁ♪」 アイフリード「幽閉って…」 黒猫の言葉に悲しい表情を浮かべてアイフリードは黒猫を見た。
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