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黒猫「ん~…どうもアタシは生まれちゃいけない存在だったみたいでさぁ♪気が付いた時には既に幽閉されてたんだよねぇ♪」
ダキシ「確かに世に出しちゃいけない存在では有るな。俺に多大なる迷惑が…」
黒猫「そうだよね…。アタシはずっと幽閉されてた方が良かったよね…」
ダキシの辛辣な言葉に、黒猫は申し訳無さそうに項垂れた。
ルカ「そんな事無いですよ?私はアキさんに出会えて嬉しかったですから」
アイフリード「そうだよ?? 全く…ダッちゃん酷い言い種だよ」
黒猫「アイしゃんもルカしゃんも有難う…。でも…ダキしゃんの言う通りだよ…(泣) アタシは皆に迷惑ばかりかけてる…御免なさい」
黒猫を庇う様にダキシを非難する言葉にも、黒猫はお礼の言葉を言うも未だに項垂れたままだった。
ダキシ「…っ!! 悪かったよ!! そんな事思っちゃ居ないよ!! 俺もお前に会えて良かったって思ってるって!! だから頭を上げろ!!」
黒猫「…ニヤッ」
シン「あっ…」
謝罪するダキシの言葉に、黒猫は項垂れたままで若干口角を上げた。
ダキシ「言い過ぎたよ…。俺の方こそ悪かった」
黒猫「うんうん、判れば良いのだよ♪今後言葉には気を付けるのだよ、ダキシ君♪」
ダキシ「ああ…気を付ける…って!! お前全然落ち込んでないやんか!!」
黒猫「だって本気じゃないの判ってるもん♪」
シン「やっぱりな…」
柚梨「あんたね…」
項垂れたままの黒猫にダキシは更に謝罪の言葉を口にするも、全く気にした様子も無く何時もの調子で黒猫はからかう様にダキシに告げた。
しかし、本気で反省していたダキシがそれに怒りを覚えない筈は無く何時もの調子で罵声を飛ばすも、黒猫は愉快そうな笑みで答えるた。
黒猫「まぁ、でもアタシは世界に興味無かったんだよね♪だから幽閉されたまま死んでも良いかなぁ…って考えてたんだよ?」
ダキシをからかうのに満足したのか、黒猫は真剣な面持ちで皆に背を向けて話し出した。余りの真剣さに怒っていたダキシさえも静かに黒猫を見詰めた。
黒猫「誰もがアタシを怖れて近寄ろうとはしなかったからね。アタシには友と呼べる人が居ないし、大切なモノも無かった…。
何れ位の時間をアタシは独りで過ごしたかな…?…思い出せない位長い時間を独り過ごしてたよ…」
ルカ「アキさん…」
黒猫「でもね!! そんな時にアタシは柚梨に出会ったんだ♪」
柚梨「私!?」
突然振り返り、満面の笑みを浮かべて黒猫は柚梨を見詰めた。
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