第六章 本当に貴女は何なの? <前半>

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学校から帰ってきた柚梨。 部屋に戻るとベッドの上でスヤスヤと眠りに就いている黒猫が目に入った。 柚梨「………」 黒猫「Zzzz…」 部屋に入って来たのにも関わらず眠り続ける黒猫に、柚梨は呆れた様に見詰めた。 柚梨「……人のベッドで何時まで寝てるのよ!?」 黒猫「…ん……?」 柚梨「いい加減起きろ!!」 黒猫「ん?あ、おはよう♪」 何時までも寝続ける黒猫に焦れたのか、柚梨は少し大きめの声で起こした。 柚梨「おはようじゃないわよ(苦笑) 又勝手に人のベッドに…」 黒猫「だって柚梨帰ってくるの遅いんだもん♪ねぇねぇ、遊ぼぉ♪」 悪びれもなく笑顔で言う黒猫に柚梨はやはり呆れた様に肩を落とした。 柚梨「はいはい。全く…」 黒猫「だって柚梨と遊ぶ為にアタシは一杯頑張って此処に存在するんだもん♪」 柚梨「大袈裟過ぎでしょ(苦笑)」 黒猫の大袈裟過ぎる言葉に柚梨は一寸した疑問を抱いた。 柚梨「……ねぇ、なんで其処まで私に拘るの?アオゲンビンデ海賊団の人と遊べば良いでしょ??」 黒猫「柚梨が学校の時は遊んであげてるよぉ♪だけど、アタシは柚梨が良いのぉ♪」 柚梨「だから、何で私なのよ??」 柚梨はずっと気になっていた事を黒猫に聞いた。 毎日の様にやって来る黒猫。遊べない日だって有るのに、それでも側に居たいとやって来る。 黒猫「アタシの初めての友達だから??」 柚梨「小さい頃に夢の中で遊んでたんだっけ?全く覚えてないけど…」 黒猫「うん♪当時のアタシは夢の中しか居場所が無かったからぁ♪」 柚梨「夢の中しか居場所がなかったって…。 ねぇ…本当に貴女は一体何者なの?」 柚梨は一番疑問に感じてた事を黒猫に聞いた。 きっと何時もの様にはぐらかされると思いながらも、聞かずにはいられなかった。 黒猫「そうだなぁ♪そろそろ教えても良いかなぁ♪柚梨がアタシに興味を持ってくれたしね♪」 そう言うと、黒猫は部屋の中央に移動した。 黒猫「おいでぇ♪アタシが生まれた場所に連れてってあげる♪」 柚梨「えっ!? 一寸今から!?」 そう言いながらも、柚梨は初めて黒猫が自身の事を話してくれる事に若干の喜びを感じたのか、素直に黒猫の側に駆け寄った。 黒猫「…っと、その前にアオゲンビンデの船に行こうねぇ♪」 柚梨「えっ?何で?」 黒猫「そりゃ、盾…じゃなかった護衛をして貰わなきゃだよぉ♪」 そう言うと、黒猫と柚梨の周りを光の膜が覆うと一瞬にして収縮すると弾けて消えた。
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