第六章 本当に貴女は何なの? <前半>

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黒猫の不思議な力でとある島にやって来た一同。 柚梨「…此処がアキが生まれた場所…?」 黒猫「正確には島の入江だねぇ♪一番安全な場所を選んだんだけど…」 アイフリード「ねぇ…彼処に船停まってない?」 アイフリードが遠くの浜の方を指し示すと、よく見ると其処には一隻の大型船が停まっていた。 シン「……あれは…」 ダキシ「シン!確認出来るか?!」 シン「あ、はい…」 双眼鏡を覗き船を確認すると、シンの顔が楽しげな笑みを浮かべた。 ルカ「…?シンさん、どうしたんですか?」 シン「あれ…ムエドの船ですねぇ」 黒猫「げぇ…アタシ彼奴苦手だよぉ…」 ダキシ「マジかよ…」 柚梨「ムエドって…??」 珍しく黒猫が嫌がる顔をする相手に、柚梨は興味を持った。 シン「ムエドは俺達と同じ海賊だよ」 柚梨「海賊!?」 シン「柚梨さん達には絶対に手を出さないから。俺が保証するよ」 ルカ「どうしてそんな事を言い切れるんですか?」 シン「それはですね…」 黒猫「ニャ~!! アイツ嫌だぁ!! 今すぐ逃げよ!? ねっねっ!?」 アイフリード「アキが其処まで嫌がるなんて気になるわねぇ」 泣きながらシンにしがみつく黒猫に柚梨もアイフリードも驚きの表情を見せた。 ダキシ「最悪の場合、俺はお前を囮にして逃げるからな!!」 黒猫「ダキしゃんの鬼!! 幼気な猫を囮にするな!!」 ダキシ「アホ!! お前かて俺を盾にする言うやろ!!」 アイフリード「はいはい、ダッちゃんもアキもその位にして行こ?会ったら会ったで考えれば良いじゃない…」 何時もの様に争う黒猫とダキシの間に割り込むと、先を促した。 柚梨「でも…敵なんだよね?万が一に戦闘になったらどうするの…??」 黒猫「戦闘にはならないけど、何かあったら全力で逃げる!! って言うか今すぐ逃げたい!!」 ルカ「…違う意味で会ってみたいですね」 黒猫「ルカしゃん…アタシ泣くよ!?」 不安がる柚梨に本気で嫌な顔をしながら答える黒猫に、ルカは興味津々と言った表情で呟くと黒猫はげんなりとした表情でルカを見上げた。
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