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――ってな訳で、これが一般的な異能を持つ、後天性異能に位置する者だ。一般でも無い気もするが、そこは気にするな。
さてもう一つが、所謂本物の異能。『最初からもっているもの』に分類される、先天性異能者って連中だ。
先天性は特異点とも云われ、その力は後天性異能の比じゃねぇ。贋作はオリジナルには、決してなり得ない。それと同じだ。
特異点の異能は特異能とされ、各々の系統の『100%』を引き出す事が出来る。これは後天性には、絶対に無理らしい。ゆえに特異能は、各系統の頂点に位置しているんだな。
つまりは何だ、俺がそうだ。俺は特異点とされる先天性異能者。そして、その系統は――『水』。文字通り、あらゆる水分を意のままに出来る力だ。
大気中から水を造り出す事も出来るし、その気になれば海から引っ張って、大規模な津波も起こせる。
まあ、流石にそこまでしようとも思わないが、それだけ特異能は危険過ぎる代物って事よ。
当然、狂座でもこの力を持つ者は、非常に稀少でね。トップはおのずと特異点になるのが必然だった。
……解せないって顔だな? そんな力を持っていながら、成り行きで狂座に入った事が。もっと理由がある筈だって?
まあ、慌てんなって。先ずは異能が何かを知っとかんと、話も繋がらないってもんだろ?
案外、せっかちなんだな。慌てるコジキは貰いが少ないって、昔から言うだろ多分。
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