574人が本棚に入れています
本棚に追加
/166ページ
俺の名前は小林基矢(コバヤシモトヤ)──現在、中学生だ。
そして今、中1の終了式が始まった。
俺の心に少しの解放感、悲しさ…そして寂しさが残る。
校長のウザったらしい話が、何故か今日は心に響く。
中2になるとこの学校とオサラバか──。
そう思うと自然に涙が出てくる俺。
俺らしくないな……。欠伸をしたふりをしながら涙を拭い、俺は思った。
校長「───私の話は以上───。」
校長の話がやっと終わった。
いつもと同じで長々しい話だが、俺はもっと話をしてくれって心から願っている。
……何でだろうな…
正直何でこんな気持ちになるのか分からない。
でも、とうとう校長の話が終わり、生徒会長が終了式の終わりを仕切る。
会長「え~……これで、終業式を───」
先生「違う!終了式だぞ!樋山!!」
無言の体育館が笑いに包まれる。
学年代表:樋山は顔を赤らめながらまた始めから仕切り直す。
樋山「コホンッ!・・・これで終了式を終わります!!三年三組から順番に帰って下さい。」
三年三組から順番教室へと帰っていき、五分後には全てのクラスが教室に戻っていた。
そんな中、一年の俺は最後に体育館に出る事になる……
俺はもう見ることは恐らく無いだろう体育館を飽きず眺めた。
しばらく夢中で眺めていると後ろの奴が俺の背中をトントンと叩く。
俺はハッとしたらもうみんな、体育館から出ようと足を進めている。
俺は皆の後を追い涙目になるのを耐えながら、教室に帰っていった。
最初のコメントを投稿しよう!