ヤマダ、掃除用務員になる。

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『冒険者ギルド』と聞けば、何処かのダンジョンでも探索したり世界中でも旅する奴らが集まるのかと言えばそうでは無い。 市民の生活支援から魔物退治、自然災害や有事における王国軍への協力等を任務として活動している組織で、簡単に言えば何でも屋のようなものだ。 そしてギルドは犯罪者の取り締まりもしており、騒ぎを起こした不届きな輩は拘束されて尋問した後、王国軍へ連行するのだという。 当然俺が連れて行かれた部屋は尋問室。犯罪者が通る牢獄への第一関門だ。 窓のない小さな部屋に小さな机に二つの椅子。そして刑事ドラマによく出てくるスタンドライト。妙にセンスが古いと思うのは俺だけだろうか? そして始まるギルド員から俺への質問の数々をお見せしよう。 ―――――――――― 上から順:ギルド員・俺 「貴様は何者だ」 「ヤマダだ」 「貴様はあの場所で何してた」 「ブレイクダンスとスピンヘッド」 「何故あの場所にいた」 「知らんな」 「どうやってあの災害を起こした」 「ヘッドスピンで回ったら何か竜巻になった」 「・・・・ふざけてるのか貴様」 「ふざけてないっすよ?俺をふざけさせたら大したモンすよ」 「よし、貴様がふざけていることはよく分かった。 おい、尋問は終わりだ。王国軍へ引き渡すぞ」 「ちょっと待ってくれベンジョニー。話を聞いてくれ」 「私はベンジョニーではない、ケリーだ・・・!」 「そうだな、話をしよう。あれは36万・・・いや1万4000年前だったか・・・・・。名前は、そうベンジョニ―。ああ、今回もダメだったよ、あいつは話を聞かないからな」 「話聞いてないのは貴様だし、第一ベンジョニ―じゃねぇつってんだろうがぁ!!」 ――――――――― とまぁこんな感じだった。 ゆとりが持てない奴はストレスで寿命がマッハ。 ハッキリ分かんだね。
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