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……なんか、調子狂う。
今日の坂崎、ヘンだ。
テーブルに頬杖をついた坂崎は、上目遣いで私を見つめている。
いつも私を少し上から見下ろしてる坂崎と、視線が逆転するなんて初めてのことで、なんだかドキドキする。
でも、そんな内心を坂崎には絶対に知られたくなくて、私はわざとそっけない態度を取ってしまった。
「別に、残念だなんて思ってない」
「……本当に?」
「坂崎に嘘つく必要ある?」
言いたいことがあるなら、はっきり言えばいいのに。
何かを探るような坂崎の態度に、苛々が徐々に増していく。
「紺野さ、今日なんで悟に着いて行ったの?
悟と会うのって今日がまだ二回目でしょ?
ひょっとして、……悟のこと気になってるの?」
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