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坂崎の言葉に心臓がズキンと痛んだ。
「何よ、私が軽いとでも言いたいの?」
ひどい。私のことそんなふうに思うなんて。
それ以上、言葉を発しようとしない坂崎に、目の前が真っ暗になる。
「どうしてそんなこと言うの?
自分のことは棚にあげて!
自分だって披露宴の時から安藤さんとベタベタしてたじゃない!」
自分で放った言葉が、いつかの黒い感情を呼び覚ます。
嫉妬心に全身を覆われた私は、どんどん歯止めがきかなくなっていった。
「いい年して、人前でイチャイチャしてみっともない!
坂崎は自分からは声かけないって言ってたけど、別に拒もうともしないじゃない。
軽いって言うならあんたの方なんじゃないの!?」
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