4430人が本棚に入れています
本棚に追加
一通り笑ったあと、真央ちゃんは表情を変えてキッとわたしを睨みつけた。
「本当、最低な人ですね。色仕掛けで誘惑するのが手なんですか?」
「真央ちゃん」
「西森さんの話を聞くつもりはありません。わたしがどう思っているかを伝えたかっただけですから」
真央ちゃんは伝票を手に立ち上がると、冷やかな視線でわたしを見下ろす。
「社長にプロポーズされたからって、いい気にならないでください」
そう捨て台詞を残して、真央ちゃんは喫茶店を出て行った。
真央ちゃんに高谷さんのことを知られてしまった。
もしかすると、他の女子社員にも……。
だから、皆わたしに冷たかったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!