第5章

25/68
前へ
/186ページ
次へ
     それからは、何事も無く時間は過ぎていき 今日が出社最終日となった。 月末までは、有給消化することになっていて、会社に在籍はしているものの、こうして仕事をすることはもう二度とないだろう。 そう考えると、少しだけ寂しくなってしまう。 デスクの中を片付け、掃除を済ませると、することが無くなって手持ち無沙汰になってしまった。 定時後には、わたしの送別会がある。 気がすすまないけれど、主役のわたしが欠席するわけにいかず……。 はぁ、と小さく溜め息を吐く。 幹事は香坂くんだけど、裏で社長が取り仕切っているに違いなかった。 そうじゃなかったら、全員参加とか有り得ないし……。 ……真央ちゃんも出席するんだよね。 最後に少し話せたらいいけど。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4433人が本棚に入れています
本棚に追加