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伊原は今、この大松カンパニーの外食部門の一部を買収しようと画策している。
先方にしてみれば、業績が伸び悩んでいる中での買収は決して悪い話ではないだろう。
「この買収が形になったら二ヶ月後のパーティで発表したいんだよね。どう思う?」
「丁度良い機会だと思います。業界の方も多数お見えになりますし」
「そうだな」
そう言って、伊原は満足そうに笑った。
出来る男と言うのは色気がある。この伊原だって例外ではない
だけど、わたしはどうしても高谷と伊原を比べてしまうのだ。
「西森さん、これからの予定は?」
「この後、何も予定は無いはずですが」
「いや、君のだよ」
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