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第3章
少年は今病院にいる。
時刻は午前10時をまわり、太陽がある程度の高さまで昇り己の存在を誇示している。
少年が病院に来たのは桃城由花のお見舞いのためである。
午前9時ぐらいに家を発ち、バスなどの公共機関を利用して一時間程でここに着く。
病院内のなかは冷房がかなり効いており、少し汗をかいていた少年には快適だった。反面、患者に対しては悪影響では?と少年は思う。
「桃城由花さんは」
受け付けをしている女性がpcを操作し入院患者で由花の名前を探す。
「えと…506号室ですね」
「ども」
少年は女性に対し一礼、女性は少年に対して営業スマイルで一礼。
営業スマイルをすぐに作れる大人の女性って怖いなと思いつつ、少年は506号室に急いだ。
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