第1章

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少年は青年になり、 青年は少年の日の事を思い出す。 青年が少年だった日のことの話だ。 とある少年は学校指定の制服を着て、 通いなれた中学校の通学路を一人歩いていた。 眩しい 眠気まなこに刺さる朝日は いつにも増して数段強い。 今日の朝はいつもより早く起きてしまい やる事もないので早めに登校することに したのだが…慣れないことはするもんじゃないな、と少し後悔する。 今更になってまぶたが重くなり、 そのせいで体が重く感じてくる。 (ダルい…もう帰りたい) 二度寝すればよかったなと思いながら 怠惰に歩いていく。 「お、めずらしいじゃん」 少年の背後から声 しかし少年は声を無視し歩く。 「無視かよ」 バシ 少年は背中を軽く叩かれた。 「いてーよ、叩くこたあないだろ」 少年は後ろを振り返り 声をかけ、背中を叩いた人間に 抗議の目をむける。
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