1072人が本棚に入れています
本棚に追加
「うーん……、こんなに感情表現ストレートな人じゃなかったよね?
どっちかっていうと、いつも余裕そうで何考えてるのかわからなかった……」
それこそが、いつも私が坂崎に振り回されてきた所以なのだ。
甘やかされるのは嬉しいけど、坂崎の豹変ぶりにまだまだついていけない私もいる。
「まあ、ね。
でも余裕に見えたのは虚勢張ってたのがそう見えてただけかもね。
仕事でだって、落ち着きのない上司になんて、誰もついてこないでしょ?」
「それはそうだけど……」
「それに、お互い素直になったから、今紺野とこうしてられるんでしょ。
変な我慢はもう止めた!」
「ちょっと!」
そう言うと、坂崎はくるりと体を反転させて、私をベッドに押さえつける。
「大人になると素直になるのは難しい。
だけど、本当に欲しいものを手に入れるためなら、なりふり構わず突っ走ることも必要だとは思わない?」
最初のコメントを投稿しよう!