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「おはようございまーす……」
案の定、私が一番乗りでホッと胸を撫で下ろしていると、誰かに後ろからギュッと脇腹をつねられた。
「ふ~た~ば~、どういうことなのかちゃんと説明しなさいよね!!」
あまりの痛さに顔をしかめて振り向くと、私を睨み上げる香と目が合う。
「おはよう、香……」
「おはようじゃないわよ! 連絡もよこさないで。
あんたまさか、ずっと各務さんと一緒だったの!?」
「ちょ、ちょっと香!
ちゃんと説明するから落ち着いてよ、ね?」
香の剣幕に気圧されつつ、私は腕時計を確認する。
「ここじゃ、ちょっと。
朝礼まで、休憩所にでも行こう」
私は鼻息荒い香をなんとか休憩所まで引っ張って行った。
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