キミは未来を見据えているか-2

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「いつもこんな高いところから見下ろしてたから、ちゃんと見えてなかったのよね、祐の気持ちも。 何もかも自分の都合のいいように解釈して、最後はちゃんと自分の思い通りになるんだって勘違いしてた。自分にはそれだけの力がある、って。 でも全部私の力なんかじゃなく、結局は父からの恩恵に過ぎないのよね。 ……今の役職もね」 綺麗で、仕事もできて、皆が望むもの全てを手にしているように見える安藤さんも、他人からは見えないところで苦しんで来たのかもしれない。 いつだって自信に満ち溢れて見えていた彼女の『揺らぎ』のようなものを、初めて目の当たりにした気がした。
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