キミは未来を見据えているか-2

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「三十歳の誕生日っ!!」 ……もう聞きたくなかった、その三重奏。 私は怒りに任せて、グショグショに濡れた布巾をヤノケンのお腹の辺りに投げつけた。 「ちょっ!? ひどいっすよ紺野さん!!」 「きゃああっっ!?」 ヤノケンが振り払った布巾が隣の萌乃ちゃんの膝の上に飛ぶ。 「うるさい!! みんなしてどうして余計なことばっか言うのよっ!?」 「だからって、なんでいつも僕に当たるんすかっ!?」 「そんなのわかんないわよ! いつもヤノケンがちょうどいい所にいるのが悪いんじゃない!!」 「あーーっ、もう。お前らうるせえなあっ!!」 ……喧喧囂囂(ケンケンゴウゴウ)。 お酒も入っているせいで、その場はひどくなるばかり。 でも、その時――、
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