キミは未来を見据えているか-2

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「私の父が彼のお父様にしたことを最近知って……。 罪滅ぼしってわけじゃないけど、それで祐をうちのデパートに誘ったの」 「そうだったんですか……」 それで安藤さんはあんなに食い下がっていたのかと納得がいった。 「気を悪くしないで欲しいんだけど、祐は優秀だったから日興に入るって聞いた時は驚いたわ。 彼ならもっといい会社に入れただろうに、って。 目指していたこの業界に入らなかったのも、私とのことで自棄になってるからだと思ってた」 そう言って、安藤さんは再び紅茶を口に含んでは、はあっと息を吐く。 「祐に良かれと思ってしたことだったけど、最後はバカにするなって怒られたわ。 俺がいたいからこの会社にいるんだ。 余計なことするな、って」
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