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「さあ、ふたば」
祐に促され、震える手で結婚証明書にサインを書く。
そして……、指輪の交換。
私たちが先ほど歩いたバージンロードを、二人の可愛らしい天使―――菱田部長の小さな双子の男の子と女の子だ―――が、奥さんの綾乃さんに付き添われ歩いてくる。
まだ覚束ない足取りで、私たちに指輪を届けてくれた。
「おめでとうございましゅ!!」
誇らしげに胸を張る小さな二人に、どっと笑いが起きた。
「ありがとう」
こうして、小さな彼らも私たちに幸せを運んでくれる。彼らのおかげもあって、式は始終和やかな雰囲気で進んでいた。
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