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「……みんな、気を利かせてくれたみたいだな」
そう耳元で囁かれたかと思うと、突然私は後ろから祐に抱きすくめられた。
「綺麗だ……、ふたばのウエディングドレス姿」
「……!?」
私が言葉を発するよりも早く、祐は私の体をくるりと反転させると、少しずつ顔を近づけてくる。
「だっ、ダメよ祐!
メイクが取れちゃう!!」
「また直してもらえばいいだろ?」
と、祐は涼しい顔をしている。
何とか祐の腕の中から抜け出そうともがいてみたけど、いくらそうした所で私が祐の力に敵う筈もない。
私は、とうとう抗うのを諦めて、体の力を抜き目蓋を閉じた。
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