奔走

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 ドバイルは、終末論を説かれている様に思えた。 彼は慎重だから、何もかも鵜呑みにはしない。 だが同時に、安易に切り捨てもしなかった。 極めて明晰な彼が迷う。 それ程にローブの話し振りは迫力があり、また矛盾もなかった。  やがてドバイルは、深い溜息をついてから、ローブに語りかけた。 「あなたを信じましょう。  安全なのは、恐らくそうだ」  ドバイルは痩せた顔を天井に向け、しばらく思いを巡らせていた。 再びローブに向き直ると、笑った。 「あなたは聡明だ。  野心も感じられない。  だからあなたに、私の軍略の全てを教えましょう」  ローブは、華やかに笑った。
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