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颯「ふう、ここはやっぱり涼しいなあ」
場面が変わり、奥多摩の山奥でくり抜かれた基地へ到着。しかし
颯「あのー……おかしいな、時間には間に合ったはずなんだけどな。」
今日に限って人はいない。
颯「今日が休みだなんて聞いてないぞ……?
ここまでの交通費、馬鹿にならないんだけどなー……」
そう言って基地内を詮索する。
颯「何かメモ書きみたいなのは無いか……ん?」
電子機器がある。
颯「昨日は無かったと思うんだが……これが今日整理する荷物か?」
と思い触れると電源が入る。
颯「わっ、とと……なんだコレ。ゲームか?すげー古っ。外人がやってる軍隊映画とかでこういうのやってる奴見たことあるぞ。電源の切り方わかんねぇ、ヘッドホンからちゃっちぃBGM漏れてるなあ。……誰もいないしプレイするか。どうせゲームだし、クリアしたら電源切れるタイプかもだし、いいよな?」
せっかくなので適当にプレイする。
颯「ヘッドホン装着必須?この作者音楽を披露するために作ったのか?タワーディフェンス?いやFPS……わからん。要は拠点を防衛したら良いんだろ?敵の出現パターン……はやっていれば解るだろ。攻撃操作は出来ないとかどんなクソゲーだよ。照準に0.2秒引っかかれば発砲か。放っておいても動くみたいだけどコレ、1体の敵に集中し過ぎて集中攻撃であぼーんだな。撃てば散るんだ、まずは相手の連携を崩して各固撃破を……」
感覚がぼやけたように没頭する。
颯(コイツの癖も段々つかめてきた。つまりお前はこういう風に動きたいんだな?それに合わせてしまえば……)
康岡「おーい佐神くーん」
突然の呼び声に思わずゲーム機を落としそうになる。
颯「っとと……康岡さん?」
康岡「曹長と呼びなさい」
颯「心にもないことを」
康岡「まあね。君、軍人じゃなくてアルバイトだし……ん?それ……」
颯「あ、これは、その……勝手に電源入って切り方わからなくてその、すいませんでした」
康岡「素直でよろしい。後で電源落としておくよ。しかし見つけたのが僕でよかったねぇ。部隊長に見つかったら大目玉だよ」
颯「あの人ちょっと威圧感ありますよね。ところで今日は何すれば良いんですか」
康岡「ああ、そうだった、そうだった。明日ちょっと遠出をするからここに記した荷物を貨物車両に積んでもらえるかな」
颯「了解でーす」
そうして颯は移動する。
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