0人が本棚に入れています
本棚に追加
最低限の体制を維持するようにする、これなら頭の負担も軽くなる。
可能な限り指定されたポイントへ向かう。
そうして思考する余裕が出来た時、あるものが目に入る
結弦「人!?危ない!!」
颯の前に機巧が墜落する。衝撃波に吹き飛ばされそうになるも堪え、機巧に駆け寄る。
颯「この機体……!?」
今日の出来事がフラッシュバックする。
颯(何かがずれている。行き違ったような、何かが欠けているような、抜け落ちたような感覚。それが何なのか分からなかったけどひょっとしてここに……!)
途端、コックピットが開く
結弦「大丈夫か!怪我は……民間人だと!?なぜこんなところに!」
颯「……凄いテンションの切り替えだな」
少し拍子抜けした。しかし心なしか安堵しているような心持ち
結弦「なぜ笑っている」
颯「解らない……俺は軍のバイトだ!」
結弦「軍……という事は貴様があの……とにかく乗れ、ここは危ない!」
颯「ああ、分かった」
そう言ってコックピットに乗る。
颯「お前、日本人か」
結弦「一応な。お前は?」
颯「それ以外に見えるか?」
結弦「そうだな。初めてで実戦は辛いと思うが頑張ってくれ」
颯「実戦?戦うのかコレ」
結弦「……はぁっ!?お前、日本の補助役じゃないの!?」
颯「補助役?何それ?てっきり助けてくれる物だとばかり」
結弦「……降りろ」
颯「は?」
結弦「今すぐ降りろ、そして死ね」
颯「おまっ、それ民間人に言う台詞か!?乗れって言ったのお前だぞ!」
結弦「お前が補助役だと思ったからだ!それをよくもまぁいけしゃあしゃあと」
途端に被弾する。
結弦「ええい、ともかくここから離脱する」
そう言ってヘッドセットを取り付け機体を浮上させる
斧崎「くそっ! 間に合わなかったか!!」
一谷「このままじゃあの人……」
柊木「しかし、誰かをコックピットに入れてるように見えましたが」
田辺「おーい! 颯坊見なかったか!? こっちに来たはずなんだが」
斧崎「……まさかっ!?」
颯「お前、大丈夫か……?」
結弦「話しかけるな……ッ、本当は二人で分担するものなんだが、今は仕方ない」
颯「……つまり、二人なら大丈夫なんだな?」
結弦「……お前、おいやめろ! これは一般人が」
颯もヘッドセットをつける。
激痛が走る、しかしそれは一瞬で消え穏やかな心持になる。
颯(やっぱりか……これ、基地にあったゲームにそっくりだ)
結弦「負担が軽く……おい、お前!」
最初のコメントを投稿しよう!