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そう、そうなのだ。
あのとき、オレは親父が来ていたことに気付いていた。
そして使っている画板は親父の力作ではなく、学校で借りた画板。
親父は画板の大きさに驚き 戸惑ったのだろう。
いつの間にか姿は見えなくなっていた。
その日の夕方、出勤前の親父は無口だった。
それ以来 画板の話題は出ないまま、数年後に親父は死んだ。
お互いが心苦しかったんだろう。そう思う。
しばらくしてオレは、写生大会の子どもたちに声をかける。
先生も不審がらず その様子を見つめている。
思えばこの頃は平和だったな。
そして目的はオレ。
子どもの頃のオレだ。
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