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「ねぇ愛梨(あいり)、今日“青春”しない?」
「やった!あたしも誘おうとしてたんだぁ」
HRが終わると共に、親友のサキに声をかけられた。
同じ事を思っていたのが、何だかシンクロしているみたいで嬉しくなり頬が緩まる。
「じゃああたし売店でお菓子買ってくる!」
「あ、愛梨、あたしも行くよ?」
「大丈夫っ!ちゃっと行ってくるから先に行っててー!」
鞄を肩に掛けサキに早口でそう告げて、教室を飛び出し廊下を走った。
風があたしをすり抜けて、それがすごく気持ちいい。
汗ばむ陽気でも、あたしは夏が大好き。
青空が真っ青な所や、真っ白い大きな入道雲。
蝉の鳴き声や、ヒマワリ。
キラキラしてる太陽。
ぜんぶ、全部が大好きなんだ。
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