水滴に映る、キラキラ

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「サキーお待たせっ」 「愛梨おそーい、早く行こっ」 息をつく暇もなく、足早に集合場所から立ち去るサキの後ろを追う。 「その服可愛いね」 サキが首だけ振り返り、あたしを見て微笑んだ。 「本当?時間かけて選んで良かった」 「だからギリギリだったのね?」 「うう、ごめん」 「アハハっ、嘘嘘。愛梨に良く似合ってる」 サキが次から次へとあたしを誉めてくれるのが嬉しくて、自然に口元が緩まる。 「蒼に少しでも可愛いって思って貰いたくて……」 夏休みに入って3日目の今日は、蒼が所属するバスケ部の練習試合。 朝早く起きて準備を始めたのに遅刻してしまったのは、ファッションショーを繰り返していたから。 悩んだ末に選んだのは水色のギンガムチェックのチュニックと、白色の短パン。 動きやすさ重視でも、可愛らしさは残しておきたかったんだ。
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