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ブザーを鳴らして30秒ほど待つと、私がいた部屋のドアがノックされる。
「お疲れ様です~。
美月さん、今日も終電で帰るんですか?」
「うん。そのつもり。
明日も昼職あるしね。」
「そうですか・・・。
じゃあ、今日のお給料をお支払いしますね!」
若いギャル男上がりの運営スタッフ。
彼は100円ショップで購入したのであろう簡素な作りのビニールポーチの中から、1万円札1枚とその他細々した小銭を含む“報酬”を取り出し私に差し出した。
「お疲れ様でした。」
笑顔で私を労う彼。
だけど興奮の絶頂から突き落とされた私は、欲求不満と苛立ちで愛想笑いを浮かべる余裕すらなくて・・・。
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