未知の領域

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モニターの画面には口元から下しか映らないよう気を付けている。 そうする理由は、画面の向こう側にいる相手に顔がばれないように。 だけど顔や身元を知られないから、私はこの場に限り堂々と振る舞う事ができていた。 ―――チュッ・・・チュッ・・・。 唾液で艶めくロリポップ。 甘酸っぱい匂いを放つそれに何度もキスをし、この様子を閲覧している男たちに“疑似愛撫”の予告を提示する。 前に突き出した舌先は尖らせ、まずは丁寧にロリポップの頭を突いていく。 チロチロと動く舌先は、画面の向こうにいる彼らに何を連想させるだろう・・・?
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