第1章 

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第1章 

春の風が吹き、桜が空を自由に飛ぶ季節になった。 今日は入学式。 ここ、桜坂高校は偏差値中、別に変わった行事もない。 特殊なとこはひとつもないこの学校だが 私、杉村 紗英は桜坂高校に入学した。 私がこの学校を選んだ理由は家から近かったからだ。 家から歩いて15分、車で行ったら5分もかからずついてしまう。 紗英はそんなことを思いながら入学式のながーい 校長の話を聞いていた。 入学式が終り、 紗英は自分のクラスを見つけようと掲示板を見たら 今年の入学生で溢れかえっていて 紗英が背伸びをしても人の頭しか見えなかった。 仕方なく紗英は時間がたつのを待って人が引いて行ったとき 自分がどのクラスになるのか見ることにした。 そして時間が経ち掲示板の前に人がいなくなってきて 紗英はやっと自分のクラスを見ることができた。 自分の名前を探した。すぐ紗英の名前は書いてあった。 1年A組かーこれから頑張ろ! 紗英は自分の席に着いた。 横には男子、田中 夏樹が座っていた。 「おはよー、私は杉村 紗英です。これから一年間よろしくね」 「おはよう、俺は田中 夏樹、よろしく。」 夏樹は紗英のほうを見ながら言った。それから紗英は席に座った。 こうして紗英の高校生活が始まった。 紗英はそれなりの高校生活を送っていた。 友達もできて何も変わらない生活日常が決まりつつあった。 ある日の昼休み 「美香ー、昨日やってたテレビ面白かったよね。」 紗英は美香と話していた。美香の席は紗英の席の真後ろ 「うん、そうだねー、ねぇ、 それより、紗英さん5時限目の数学の宿題やった?」 「今日宿題なんてあった?」 紗英はノートを出しながら言う。 「あ…ほんとだ。」 美香はさっき出した自分のノートの 昨日の宿題の部分を出しながら指をさした。 紗英は美香の指の先を見ながら動きを止めた。 「ふふ、やってないんだね。私のノート移す?」 美香は机の中を探りながら言った。 「うん、ありがと」
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