THE CUSTOM, THE HOT FLOW

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○新宿街中・神田川沿い 柵の下から濡れた女の手が柵をつかむ。 それを見下ろす曽根修也。 P-8Szモーターをつかんだ反対側の女の手が上がってくる。 修也「さすが我が妹、モーターは水没させず、か」 モーターを受け取る修也。 柵を這い上がってくる曽根千尋。レーシングスーツ姿。全身ずぶ濡れ。 柵の下、川の中に落ちているミタスティングレイ、モーター内蔵部分を上に向けて水没。 千尋が柵を越えるのを手を貸す修也。 不機嫌な千尋、レーシングスーツのジッパーを下げて上半身、ぐいと脱ぐ。 沿道の観衆、男達の視線が千尋に釘付け。 千尋、スーツの下にタンクトップ。 ああ、と肩を落とす男達。 千尋、ジッパーを更に下げて下半身もぐいと脱ぐ。 おおっ、と再び男達の視線は千尋へ。 千尋、スーツの下にキュロット。 千尋「ああ、もぉっ!」 キュロットから滴る水滴。 男達の視線、そらしたり戻したり。 千尋、柵に寄りかかってずるりと座り込む。 男達の視線、キュロットに釘付け。 修也「そーいう悩殺方法、やめなさいって」 千尋「はあっ?!」 修也「……さすが我が妹、キレかた半端ない」 千尋、大きくため息。 修也「どうしたよ、お前おかしいぞ」 千尋「……」 修也「品川以来、ずっとな」 クレーンでつり上げられているミタスティングレイ。
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