第1章〈俺が正義〉

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俺と織田はバトルフィールドへとやって来た。 空は雲に包まれ今にも雨が降りそうな天気で現実世界とバトルフィールドでは天候も違うらしい。 「知っていると思うがワームは集団で行動する習性を持つ。さっさと倒さないと成体に羽化してしまうから戦いは迅速が鉄則だ。もし成体に羽化したら、お前は無理をしないで下がってくれ。」 俺は頷くとワームを探すために織田の後に続く。 暫く歩くと頬に冷たい何かが触れた。 アスファルトを徐々に濡らしていくソレは次第に強まり、瞬く間に本降りと変わった。 そして雨を合図とするかのように現れる緑色の異形の者達。 俺と織田は目で合図を送るとライダーへと変身した。 〈No.0……OK DRIVE START〉 俺が変身すると織田もカードを取り出す。 そしてカードを俺とは違いドライブリーダー側部のスキャナーに通した。 カードは粒子となり変わりに姿を現したのは…… 「?カブトムシ?」 銀色に輝く機械のカブトムシが空を舞い織田の元へとやって来る。 そして織田はカブトムシを捕まえると形を変えたドライブリーダーに装着した。 「変身!!」 〈HENSHIN CHANGE BEETLE〉 電子音声と共に織田の体が変化する。 まさしくそれは銀色のカブトムシだった。 「……それがお前のライダーか?」 「そうだ。仮面ライダーヘラクス。」 「なるほどな。虫には虫で対応か。それよりも、変身って掛け声いるのか?」 「フッ。気分だよ。気分。」 「……そんなものかね……」 「お前も次からやってみろよ。」 ワームは全部で8体。 俺達二人なら直ぐに片付く数だが前回の事もある。 さっさと片を付けるとしよう。 「悪いが俺はお断りだ。」 俺はヘルヘイムを構えると直ぐ様2体のワームを切り裂き胴を真っ二つにした。 同時に爆発し周囲のワームも吹っ飛ぶ。 「……しかし、エグい武器だな?〈愚者〉ってよりも〈死神〉だぞ?」 織田も片手で扱える斧を握りワームに斬りかかっていた。 これで残すは5体。 「鎌も斧も変わらないだろ?ようは敵を倒せればいい。」 俺は真下からヘルヘイムを振り上げた。 ワームの体は左右に切り裂かれ大量の体液を撒き散らして爆散した。 これで後4体。 「同感だが、どうせなら剣とか銃がいいよな。って、これ銃にもなるんだった。」
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