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きみは青く高い空を見上げる 眩しい太陽から顔を逸らさずに 憧れと尊敬の眼差し そして少しの哀しみ 《私は彼にはなれない》 僕はきみを見上げる 眩しい太陽を見つめるきみを 憧れと尊敬と少しの哀しみをもって 《僕はきみにはなれない》 僕にとっては太陽は眩しすぎて 遠すぎて目に痛い 僕はきみが太陽を見上げるのと同じように 太陽を見上げる代わりにきみを見上げる きみが僕の太陽だから ねえ 太陽も何かを見上げているのかな 少しだけ似ている仲間が少しずつ集まって 見上げる視線がぐるっと輪っかになったら それはそれですごく面白いと思うのだけど だって僕も 誰かの太陽になりたいと思うもの
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