《4》

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  通された席は個室だった。 静かな店内、落ち着いた調度品。 なんだか、無駄に緊張してしまう。 「とりあえずビール二つ」とさっさと注文を済ませた清野さんは、いつもと何も変わらない様子だけれど。 手書きのおすすめメニューを眺めると、それはそれは魅力的な料理が並んでいた。 しかし、値段を見て尻込みする。 高い。 予想はしていたけれど、いつもの居酒屋の倍以上の価格帯だ。 「何食う」 「……梅クラゲ、とか」 「渋っ」 出来る限りお財布に優しいものを、と選んだのだけれど。 しかめっ面の清野さんは、私からメニューを奪って言った。 .
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