《1》

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  「それ、伊織に似合うと思ったんだよねー」 「私もそう思う。柔らかくていい香りよね」 手に取ったボトルは、ボディミストのようだ。 封を切らなくても、ほんのりと香ってくる。 私に似合うと言われるのが、嬉しくなるほど好みの香りだった。 「……ありがとう、嬉しい」 心からの感謝に、和佳奈はふき出した。 「あはっ、伊織ってば! 相変わらず表情、わっかりにくい!」 けれど宏美は首を傾げて、反論する。 .
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