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久々のケイチの声だった。
「由憂は自分の身体の事より咲智さんなんやなぁ…。メンバーに甘えなよ。由憂の思いはメンバーに必ず伝わってるはずだよ。」
「あと二週間しかないんだよ…?」
「あと二週間もある!大丈夫!」
咲智さんへの曲作りの編曲がまだ出来そうに無いんだ。
式には間に合わないけど、私が東京へ行く時には間に合ってほしい。
それなのに、なんで私…何も出来ないんだろう?
なんで今、倒れちゃってるんだろう?
悔しくて涙がこぼれた。
「ほら…また泣いてる~…泣き虫さんやなぁ~(笑)
咳もしてるんだから、絶対無理したらダメ!」
ケイチはまるでお父さんみたいに温かく叱る。
「…うん。ケイチの声聞いたら安心して泣けてきただけだよ(笑)…ってか苦しい!」
咳がひどくて思うように話せない。
でも、まだ📲切りたくない。もう少しだけ声を聞いていたい。
「ほら…大丈夫か?苦しいなぁ…。咳そんだけあったら苦しいよな…。」
そんな気持ちをわかってるのか、ケイチも📲を切ろうとしないで、待ってくれている。
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