家族②

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 ぐしゃっと唐木の濡れた髪を掴んで乱してやる。 「ちょ、禿げる禿げる!責任とってね!」 「嫌だ。自業自得だろ」 「あ。宮下さんとはどうだったの?」 (……またえらく飛んだな)  それでも訊いてくるだろうことは予想していたから、 驚きはしないが。 「どうって言われてもな」 「やっぱり告白されたんでしょ?」 「……断った」 「なんて!?何て言って断ったの??」  こっちに身を乗り出して来る唐木から、俺は顔を引いた。 「気持ちに応えることはできない、ごめんって」 「どうして応えられないの?」
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