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ぐしゃっと唐木の濡れた髪を掴んで乱してやる。
「ちょ、禿げる禿げる!責任とってね!」
「嫌だ。自業自得だろ」
「あ。宮下さんとはどうだったの?」
(……またえらく飛んだな)
それでも訊いてくるだろうことは予想していたから、
驚きはしないが。
「どうって言われてもな」
「やっぱり告白されたんでしょ?」
「……断った」
「なんて!?何て言って断ったの??」
こっちに身を乗り出して来る唐木から、俺は顔を引いた。
「気持ちに応えることはできない、ごめんって」
「どうして応えられないの?」
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