第二章

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どういう力関係なのだろう。 二人の目が泳いでいる。 待つのも暇なので、索敵を始める。 「我が安息の地を侵すは大罪なり、我が目に愚かなる者を映し出せ、シースハント」 自分を中心に、半径500mの魔物の存在を炙り出す。 「ここから北西に十数体の反応がある。行くか?」 「行くよ。そりゃ…」 「じゃあ、先頭を任せる」 「おう」 元気よく先頭を歩き出したシバ。エナから逃げ出し、その横に並ぶリアナ。 「エナ。ほら、任務始まるから…」 「もう、じゃあ帰ってからね」 マリカの顔が老けて見える。 何がそんなにエナが怖いのだろう。理解出来ない龍介は、エナを見つめた。 「エナ。二人の弱味でも握ったの?」 「…うん。恥ずかしい寝言」 なるほど、納得だ。 マリカの肩が、ビクッと跳ねた。 「男は聞かない方がいいな…」 「…うん。その点、リュースケ君はパーフェクトだよ」 「…とりあえず、ありがとう」 「こちらこそ…」 まったくもって、話しがちんぷんかんぷんだ。 話しもそこそこに、先頭のシバが立ち止まり、手を水平に上げる。 止まれの合図に、足を止めると、そこは広さのある森の中だった。 「ここで罠を頼む…」 「…いいだろう。今回は凍結させて足止めしよう」
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