第二章

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「だな。トロルもタフだしな…」 ゴブリンの様に罠だけで倒せる相手では無いという事だ。 巨人トロルは、5mから8mの大きさで、等しく木の瘤(コブ)を叩き付けて攻撃してくる。 オーガを遥かに凌ぐ怪力にモノをいわせ、人間を叩き潰してから食らう。 頭は良くないが、悪くもない。 連携して、獲物を取り囲む事もする。 ……………森の中に、10m程の小規模な魔法陣を用意し、シバとリアナが、挑発し誘導を始めた。 しかし、追って来たトロルは8体。探知した数より少ない。 辺りは完全な森。見通しも良く、囲まれている様子も無い。 誘導し切れなかったのかと、安易な考えに落ち着く。 罠に掛かったトロルに、氷の束縛を強いる。足を凍らせて、混乱を誘うと、囚われのトロル3体は前に突っ伏した。 シバとリアナは、容赦無く倒れたトロルの首を剣で貫き、沈黙させる。 仲間を救おうと、発動している罠に飛び込んでくる間抜けも纏めて葬った。 さすがに、後の4体は魔法陣を避けて、距離を詰めてくる。 シバとリアナは、共闘して、一体の足を斬りつけると、準備していた後ろのトロルの棍棒を横に跳んで避ける。 魔法陣への魔力供給を止め、龍介は白狼を手に、詠唱装填して行く。
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