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一応、救出成功だと思う。
やれやれと、時間に従い食堂を目指す。
ちょうど『学生の皆さん。食事の準備が出来ました。妖精さんを泣かせる前に、食堂へ急ぎましょう』なんて放送が響く。
なんて巫山戯た放送だろう。
とんだ妖精贔屓な放送に、放送した女性教員を思う。
2年でも担任になったリザーナ先生。
相変わらず生徒からの人気はあるが、たまに怖い。表面的には普通なのだが、眉が怒りに揺れている時が多々ある。
言い換えれば、嘘が下手な大人の女性だ。若くて綺麗なのだが、男と縁遠い。
職場恋愛とは無縁で。
近い年の男は、学生ばかり、疲れた心を癒してくれるのは、学園に住む妖精だという日照り続きの毎日らしい。
……………なので、お節介に王宮で口を滑らせる。翌日の事です。
「今日はリザーナ先生っていう綺麗な先生に資料を頼まれたので…」
門番、衛兵、司書の方々…意外に有名らしく、話し込むと
「あの人。独身なの!?」
皆さん、驚く。
「今、彼氏も居ないみたいですよ」
と、トドメを刺して、兵士の士気を高めて帰った。
☆★☆★☆
王宮で噂を流してから、10日が経った朝のホームルーム。
いつもより、服もメイクも気合いの入ったリザーナ先生が居た。
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